安倍晋三射殺事件

仕事中に友達からLINEが届いて読んでみると「安倍が撃たれた」という。なにをバカなと思いながらYahooニュースを開いてみると「安倍晋三が銃撃を受けた」という記事が溢れかえっていた。血の気がサァッと引いた。俺はそのときトラックに乗っていた。ふだん自分から人に世間話を振ったりすることはほとんどないんだけど、そのときはとっさにドライバーに「安倍さんが撃たれたって…」「ええ?」と会話した。軽い混乱状態にあったのだと思う。
俺は熱心な安倍アンチであったので、彼が総理大臣を務めていたときにはよく文句をネットに書いたものだし、つい最近でも「勝手に消費税10%にしやがって」などと恨み言を考えたりしたものだし、なんだったら彼をぶん殴ることさえ構わないことだと思っていたけど、しかし、それにしても、銃殺とは。やっぱり、それは行き過ぎている。俺に民主主義のなんたるやを説くつもりはない、だからぶん殴るという暴力だって結構なことだと思う。だが銃殺、これはだめだ。俺はこの犯人を認める気にはなれない。しかし、批難しようという気にもならない。わからなくもない、と思った。言葉にもならないような鬱屈とした気持ち、あるいは激しい破壊衝動が安倍という元権力者に向かったんだろうな、と思う。
とにかく、ショックだった。生きていてほしいと願った。銃を使用したテロ事件がこの国で起きるとは。模倣犯が出てくるかもしれないし、もう何があってもおかしくない。あしたは野球だけど、ちょっと野球しようなんていう気持ちにはならないな。