思ったことをざくざくざっくり


家なき子。おれが生まれたくらいのころに放送されてたドラマだが、1年ほど前に観た。とんでもねーストーリーだった。周知の通り主人公は小さな女の子だが、まずこの子が第一話からすさまじい。自分の父親を殺すためにアパートに火を放つのだ。で父親は死ななかったんだけど、こんどは「お父さんが火をつけたんです」と泣きじゃくる演技をしながら警察にうそをついて、父親を冤罪で逮捕させる。主人公は学校でいじめられていたが、担任の先生だけは味方になってくれた。そんな優しい先生も金に狂っていき、最後はビルの屋上から落ちて死ぬ。頼れる人がいなくなった主人公は街をさまよいながら、ゴミ箱をあさり食べかけのハンバーガーを拾って食べる。街の人たちがその光景を見てドン引き、主人公は連中に「同情するなら金をくれ!」と叫びながらこのドラマは幕を引く。いじめやドメスティックバイオレンスなど、苛烈な描写の目立つドラマで、ゆとり世代のおれにはとにかくショッキングだった。刺激が足りない人はどうぞ。

焼き鳥が食べたくなって居酒屋へ行った。かしわやらねぎまやら注文して待ってたら、鳥の唐揚げやフライドポテトなんかの揚げ物の盛り合わせが出されて、「注文してないと思うんですが」って言ったら「サービスです」と。サービスでくれたならちゃんと食べなきゃいけないと思って、ぜんぶ食べたけど、揚げ物てんこもりだから大変で、食べ終わったらおなかいっぱいになった。そこへ注文した焼き鳥が出された。せっかく注文したんだから食べなきゃもったいないので無理やり食べたけど、もうおいしくともなんともない。苦痛だった。サービスはありがたいけど、言っちゃなんだが要らないサービスだった。

いま地球上でもっとも命の尊さを知ってるのは、食べ物や医療のないアフリカとか、紛争のたえない中東の国々、あるいはロシアやウクライナの人々だと思う。命が危機にさらされている場所や人ほど命の尊さを知っているものだと思う。その理屈でいえば、世界で最も治安のいい国である日本や日本人は、世界で最も人命を軽んじているのではないか。年間2万や3万の自殺者がそれを物語っている。自殺するってことは、自分の命に価値などないと思ってるってことだ。ニュースで事故や事件で死人が出ても、大抵の日本人は、へぇ、くらいにしか思わないだろう。治安が良すぎるってのは却って毒じゃないのか。日本でも戦争が起きればいいなんてのはムチャクチャだけど、安易に夜の街へ飲みにはいけないくらいの危険さがあってちょうどバランスがいいのかもしれない。

以前このブログに書いたことだけど。
科学が発展して神に祈る必要がなくなった現代に神社がある理由は何か。人は日々の忙しさに追われているうちに、自分の願いや目標を見失ってしまう。それを改めて確認するために、神社へお参りに行くのだろう。

ではさいなら。