またしても広島について

きょうは精神科でカウンセリングを受けました。白い紙を渡されて、これに「実のなる木」の絵を描いてくれといわれた。そういえば、何年か前にも、他の精神科で、まったく同じことをしたけど、これ、何か意味があるんだろうか?とりあえず、それっぽいものを描いて渡すと、場所はどこか、季節はいつか、も聞かれた。場所は野原、季節は5月、と答えた。しかし、りんごを描いたんだけど、5月の野原にりんごが出来るものなんだろうか?くだものや野菜がいつ出来るのか、まったく知らない。知ってたら、その季節を答えるんだけど。あと、高校生の頃になにか熱中していたものはあるか、と聞かれて、太宰、と答えたら、太宰についてどう思うかをカウンセラーと担当医のおばあちゃん先生に聞かれたけど、もうよく覚えていなくて、知ったかぶりで太宰を語ってしまった。おばあちゃんも、高校生のときに、太宰にのめり込んだことがあるらしく、「恍惚と不安の2つ我にありってあったでしょ」というけど、憶えはあるけどタイトルが思い出せなかった。二十世紀旗手とか、葉とか、どっちかだった気がする。思い出せないから、ああ、ありますねぇ、と微妙に答えた。もう、今さら思い出せるのは、「おさん」の「(悲しい人は、よく笑います)」くらいしかない。
で、なんだかすごく肩がこる診察から帰ってきて、いつものように広島戦を観戦。もう、こっちの怒りは臨界点である。いったい、どれだけチャンスを作るだけ作って、点は入らないという展開を見せられるんだろう。打線の繋がりが云々じゃないのだ。ベンチがアホだとしか思えない。首脳陣全員寝てるのか?と思った。2回の攻撃、一死23塁の場面で、バッターはクロン。ボール球にブンブン手を出して三振。まるで成長していない……という感じで、それはおいとくとして、そのあと小園敬遠で二死満塁、バッター九里という場面。カメラがサード岡本が後ろを守るところを映した。大チャンス到来!ここはもう、いちかばちかでスクイズするべきだと思った。九里が菅野からタイムリーを打つ可能性は限りなく0%に近いが、サードが下がっている今なら、サードにうまく転がりさえすればオールセーフの可能性がある。打たせるよりスクイズの方が点が入る可能性が高い。いけ!初球スクイズじゃ!と画面に向かって叫ぶものの、まさかのヒッティングであった。おそろしいことにベンチは九里が菅野からタイムリーヒットを打つことを、ただ祈っているだけであった。そう、佐々岡率いる広島ベンチは、博打をしない。ヒットヒットでチャンスを作って、華麗なタイムリーで点をとる、それこそ唯一の得点方法であると考えているらしい。ただタイムリーを祈るだけの采配。これじゃ点なんか入るわけが無い。そして、タイムリーを打たなければ点が入らないから、得点圏でまわってきた選手に余計にプレッシャーがかかる。広島の得点力の低さ、それはひとえに首脳陣が何も策を打たず、バッターに責任を投げて「タイムリー打たないとウチは負けるぞ」余計なプレッシャーをあたえ、選手が萎縮しているところにある。いわば「ベンチは責任取りたくない采配」なわけだ。盗塁にしてもそうで、盗塁をしかければアウトになることだってある。ていうか4割くらいはアウトになる。盗塁のサインを出してランナーを死なせれば責任はすべて監督が被ることになる。だがランナーが死ぬことを恐れて次の塁へ走らせることをやめてしまっては、いつまでたってもランナーがホームに帰ることは無い。虎穴に入らずんば虎子を得ず。点が欲しけりゃ死ぬのが怖くても次の塁へ走らないといけない。緒方はそれを理解していたから、甲斐拓也を相手にバンバン盗塁のサインを出して、そしてみんな刺殺された。緒方は大バッシングを受けた。なんだったら選手からもやんわりと批判された。佐々岡にはその度量が欠落している。死ぬのを覚悟でランナーを走らせる度胸が無く、失敗するのが怖くてスクイズのサインが出せない。自分の采配によってゲームを落として批判されることを、受け入れる度量が無いのだ。現在三連敗で、借金2の状況だが、選手たちは「自分がチャンスでタイムリーを打てないせいで負けているんだ」と責任を背負い込んでいることだろう。だが甲斐に6連続盗塁阻止をされた2018年の日本シリーズを落としたとき、選手は「甲斐相手に盗塁のサイン出すのをやめない緒方が悪いんじゃん」とみじんも責任を感じなかったと思う。緒方が敗戦の責任をすべて負った。佐々岡カープの得点力の低さは、佐々岡が責任を放棄しているところにある。で、九里の結果は三振。そりゃそーだろうよ。どうして得点圏にランナー背負った菅野から、九里がタイムリー打てることがあろーか。現実逃避も甚だしい采配である。ベンチが寝ているのは2回だけではない。3回にも一死から安部が出塁したけど、そこから今の鈴木西川が連打で点をとるのは非現実的だ。それなら鈴木はウェイト、安部を三塁まで盗塁させて、鈴木はスクイズ。これが最も得点の可能性が高いだろう(安部が二盗三盗を成功する可能性も低いけど、相手の虚をつく分、非現実的とまではいかない)。もうひとつ8回の攻撃。一死12塁の場面でバッター西川。ここは送りバント一択だと思った。西川が菅野にめっぽう強いというデータは、いまの西川からしてまったくあてにならない。そして今の西川が得点圏にとことん弱くなっていること、次の打者がタイムリー屋の松山であることを鑑みると、西川はやはり送りバント一択だったが、脳死ベンチは案の定「奇跡のタイムリーお祈り采配」でヒッティング決行。あの結果である。とことん頭が悪い。対菅野4割というデータだけを見て、現実から目を逸らしている。首脳陣が現実を見れるようになるまで、広島は優勝どころかAクラスも不可能である。