このあいだ唐突におしっこしたくなったときのことだ。一階のトイレで用を足していたら、トイレを使おうとした母親が「二階のトイレ使え！」などと喚きキレだした。なんやねんそれ、おれは一階のトイレ使ったらあかんっちゅうことかえ？自分は一階のトイレ使うのにおれは使ったらあかんのかえ？なんて自分勝手な理論だ、さすがの仏の荒巻さんもこれにはブチギレ、「二度と俺に話しかけるな！」と怒鳴りつけてやった。いくら中卒でバカな母親もしょぼくれたのか、最近はおとなしくしているが、おれはそうとうしばらく許すつもりはない。かんたんに許してしまったら、バカだからすぐにつけあがる。反省というものをしやがらねえ。以前、草野球のチームメイトが、不倫をして、嫁にメチャクチャキレられて、最近は仲良くなってきた、なんて話をしていたが、おれは、嫁、それはアカン！と思った。そんなかんたんに許したり仲直りしたら、ヤツはまた同じことをしやがるぞ。馬鹿野郎にはキツーいお仕置きをしてお灸をすえなければならないのだ。
そういうわけでおれと母親はいまのところギスギスしており、このギスギスをあと半年は長引かせてやろうと考えているところだが、父親もまたバカなので、そんなことにも気が付かず、みんなで焼肉を食べに行こう！と言い出して、断ろうと思ったけど、面倒に感じたので、店に行った。店にはタブレットがあって、それで注文をするんだけど、おれはとりえあえず自分の分だけ注文した。すると父親が「全員の分も注文しろや！」とキレだした。この家にはキレやすい人間しかいないのか？いや、そんなん知らんやん。誰が何を食いたいかなんて、おれが知るわけないやん。自分の分くらい自分で注文すればええやん。自分の好きなもん食えばええやん。だいいちこのオヤジだって極端に好き嫌いの激しいヤツで、アレ食えないコレ食えないとワガママばかり言う。ことさらおまえの分なんて注文できるわけねえだろ、それをなんだ、全員分注文しろって、バカじゃねえのか。そんなんだからおまえは中卒なんだよ！
