事務所からの電話で目が覚めた。7時半だった。遅刻である。「いまからだと事務所の集合時間に間に合わないから、現場に直接行く」と伝えて、朝ごはんをゆっくり食べて、原付で渋滞をスルスル抜けながら、現場の時間には間に合った。現場には会社のメンバーの中に事務員のTさんがいた。Tさんは事務員だけど、たまに現場で働くことがある。Tさんは女性で、年齢は知らないが、おれのことを歳下っぽく扱うので、若く見えるけど、おそらく30前後なんだろう。待機時間に少し話した。おれが5月〜8月のあいだ、まったく会社に顔を出さなかったことについて聞かれて、おれは、ひきこもっていましたよ、とぶっちゃけた。Tさんは一瞬不意を突かれたのか、キョトンとして、それから笑っていた。よく笑う人である。あるいは、おれに気を使って笑ったのだろうか?しかし、おれの鼻から鼻毛がのぞいてるだけで爆笑するような人物なので、おそらくおれがひきこもってるということが面白かったんだろう。くそ、みんなおれのことを笑いやがる。まあ、おれのようなマヌケ人間は、笑われても仕方ないんだけど。